東電は原発事故による避難の結果死亡した方の遺族に対して損害賠償に個別に応じています。

その中で、東電は、遺族から、担当医に対する照会をすることの承諾書の提出を求めています。

当然、その照会の結果については、遺族に開示されるべきです。

ところが、それが東電によって拒否されることがままあります。

しかも、東電に弁護士の代理人が就任しているにもかかわらずです。

本日、東電の代理人のそれなりに有名な某法律事務所の弁護士とお話ししましたが、会社の方針として開示しない扱いにしている、内容以前に医師が作成した新しいものであるから医師の承諾が必要になる、医師の承諾をとろうとも思わないなどと何ら開示に際して合理的な理由も述べようともしません。

どうして東電は遺族から承諾書をとっておいて、遺族にとって関心事である照会内容を見せないのでしょうか。

しかも、弁護士という代理人が就いていますが、その代理人曰く、一度も開示したことはないと言うではありませんか。

その上、東電に不利な内容なのかと聞いたところそうではないと言うのです。

少なくとも私が関わっているケースにおいて今まで照会内容は開示されてきましたが、拒否されたのは初めてのケースでしたので、あえて東電の情報不開示としてブログに掲載しました。

東電に弁護士が代理人として就任しているにもかかわらず、見せない理由がない証拠を提示しないその姿勢は、不公平であって不合理極まりません。

照会内容が分からないにもかかわらず、ただ賠償金額だけ示されて、検討の余地はないでしょう。

しかも、その代理人が言うには、示された賠償金額についての計算根拠も、事故が死亡に与えた影響（寄与度）も開示しないと言うではないですか！？

その代理人は、自賠責で算定しているのだから自分で計算すれば分かるだろう、それ以上に書面としても出せないというのです。

そのような不公平・不合理な対応に極めて憤りを覚え、再度検討するよう指摘しました。

さて、結果はどうなるだろう？