遺言のすすめ ~亡くなった後に後悔しないために~

 みなさん、自分が亡くなった後のことを考えたことはありますか?

 相続人の間で遺産を分ける話さえまとまれば揉め事などおきませんが、どの遺産を誰がもらうかについて話がまとまらないことはよくあることです。決して昼ドラの世界だけではありません。自分が亡くなった際には残った人が問題なく話し合いで分けてくれるだろうと考えている方は多いのではないでしょうか。誰しも亡くなってから問題が起きるのは嫌ですね。そのために、今から自分が亡くなったときのことを考えておくことが重要です。

 では、どうするかというと、今のうちに遺言を書くことです。ただ、一口に遺言と言っても、①種類がありますし、種類によってきちんと②法律上の要件を整えていなければ無効になる可能性もあるので、これも後で問題の種になります。また、③財産の分け方にも工夫が必要です。

 まず、遺言の種類には、主に、自筆証書遺言と公正証書遺言があります。自筆証書遺言は、本人が自筆で書いて自分で保管するもので、費用はかかりません。これに対して、公正証書遺言は、遺言者が公証人に遺言内容を述べて、公証人が作成した遺言書に遺言者と証人2名にて署名・押印する必要があります。公正証書遺言の作成には財産額に応じて費用がかかります。

 では、亡くなった後に争いにならないような遺言を書くにはどうすればよいかというと、公正証書遺言を作成することが一番です。まずは、自分の財産(土地建物等の不動産や預貯金、株式等の有価証券など)として何がどのようにあるのかを調べた上で、どの財産を誰にどの程度分けるかを考えて遺言を作りましょう。人はいつ亡くなるか分かりません。

 ただ、生きている間は、遺言をいくらでも書き直すことができます。

 早めに法律専門家へ相談をしましょう。

カテゴリー: 遺産相続問題